2017年03月23日
新城市地域医療再生基金を廃止する議案への反対討論
引き続き、3月議会の議案審議での反対討論をアップしていきます。
3月16日の本議会で、各議案に対する反対討論・賛成討論が行われました。
今日は、第12号議案「 新城市地域医療再生基金の設置及び管理に関する条例の廃止」に対する反対討論です。
「基金」とは何か、僕が議会で教えられたことを訴えました。
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第12号議案 「新城市地域医療再生基金の設置及び管理に関する条例の廃止 」について、反対の立場で討論を行います。
日本共産党の浅尾洋平です。
この議案は、地域医療の再生のための基金を廃止するという内容です。
質疑を通して、この基金の沿革は、旧・作手村時代に積み立てられたものを合併で引き継いだ、と言えるのかもしれません。
しかしながら、滝川議員の質疑でもありましたが、この基金の目的である「地域医療の再生」は実現されたとは言えないのではありませんか。
この4月から、新城市民病院の泌尿器科の常勤医師が0人となります。ピーク時には3人もいた科です。
奥三河の医師も年々高齢化しており、地域医療の再生は、まだまだ実現していないと思います。
市民からも「地域医療は再生した」。との声は聞いていません。
目的をもった事業に予算を投じる「基金」は、今後も、何らかのかたちで残すべきではないでしょうか。
まだまだ、地域医療の再生の為に、この「基金」のお金を使って、市としてやるべき事はたくさんあります。質疑の中で医師確保事業で医学生の修学資金制度のこの創設も基金を使って作ることもできる可能性が高いこともわかりました。
(地域医療再生基金を廃止して)一般会計化されてしまうと、その時々の予算規模によって大きくなったり小さくなったりと、責任ある投資ができなくなる恐れがあります。しかも、地方交付税が、今後も減らされ、自主財源が厳しくなる中では、一般会計から新しい事業の予算化をする事は、今より難しくなるのではないでしょうか?
私の一般質問では、東三河北部医療圏の課題や問題点が浮き彫りになったと思います。
救急医療、産婦人科、小児科、精神科、泌尿器科など、本市のすべての医療が、東三河北部医療圏という巨大な、そして過疎化が進む中、市民の命を守るための「へきち医療」の「最後の防波堤」であります。
この地域の医師不足は解決していません。病気にかかる市民は、どんなに予防しても、どの世代にも生まれます。貧困・格差が広がり、中心部から離れた、周辺の人びと、高齢者の医療抑制も始まっていることでしょう。本市は、本気になって地域医療の再生につとめるべきです。
厳しい医療現場は、毎日、医師や看護師などの医療従事者の必死の努力で支えられています。個人の努力ではどうにもならないのが、医療の現場であります。
私は、本市が、この東三河北部医療圏を守る、へき地・地域医療を支える、再生させるという強い決意を、きちんと内外の市民や医療関係者に対しても「基金」というかたちで明確に示し、責任を果たすという意味で、この基金を残し、継続し、充実させるべきだと申し上げて、反対討論といたします。
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反対討論 浅尾洋平議員
賛成討論 小野田直美議員
今日も、ご訪問ありがとうございます。
この記事へのコメント
自分自身、22年強、都会暮らし(地下鉄駅から徒歩10分)のあと、郷里の渥美半島に帰郷し営農に従事してますが、田舎暮らしの不便さ(学校等の各種行政サービス・地域医療の遅れ等)や暮らしやすさの点から、大きなハンディがある点が解消され無い点(今回の基金廃止含む)に苦慮してます。2年間の別居生活ののちに、家族(妻・子供4人)で過ごしましたが、上の子供3人は、不便さからこの地を敢えて離れました。3番目の長女は敢えて東京の高校入学を選択しました。今回の基金廃止は、自殺行為に等しいと考え反対です。他にこの基金に変わる財源が確保され、今まで以上の暮らしやすさが確保できる法的根拠が担保されているなら話は別ですが・・・・
Posted by 時の行者 at 2017年03月26日 10:16
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