2016年05月12日
行政不服審査請求の議案反対討論
3月議会の反対討論をアップします。
今回の議案は、国の法改正にともなう、地方自治体での「行政不服審査法」改正です。
反対討論を行う前に、僕は、委員会で質疑を行ないました。
質疑の主な内容は、以下の2点です。
第4号議案「新城市行政不服審査法施行条例」の制定についての質疑
行政不服審査法、この法律は、公権力によって、何か事件が起こり、例えば、国民・市民が被害をこうむった場合、それを救済・回復・保障を行政にもとめる手続法です。行政に対して不服を申し立てる、という意味の法律です。これは裁判ではないため、行政の政策によって救済・回復を求めることになります。
2014年に、政府は、抜本的に改正しました。平成28年4月から施行となります。
今回の抜本改正のポイントは、改正前は、不服申立ての審理は、担当の行政庁が行う、とされていたものが、改正後は、新たに「審理員制度」を導入することです。
その「審理員制度」について。
(1)本市の場合、(ア)特別公務員たる委員3人、(イ)市長による委嘱、(ウ)3年任期制(エ)日額報酬9000円、となっている。それぞれの根拠を伺う。
(2)「審理員」は、公平・中立が担保された人物でなくてはならず、市長の委嘱よりも、議会の承認をへる「議会同意人事」にすべきではないか考えるが、認識を伺う。
この質疑を踏まえて、以下、反対討論を全文掲載いたします。
・・・・
日本共産党の浅尾洋平です。
第4号議案 新城市行政不服審査法施行条例の制定に反対する立場から、討論します。
この議案は、国の「行政不服審査法」の施行にともなうもので、この国の法律内容は、第4号議案だけでなく、第5号議案、第6号議案、第7号議案、第8号議案にわたっております。ですから第8号議案まで、関連して、反対します。
さて、国が、このたび、抜本改正した「行政不服審査法」とは、何でしょうか。
総務省のホームページによれば、
①「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(許認可の取消し等)に関し不服がある場合」、
②行政庁の不作為(=ふさくい、法令に基づく申請に対し、相当の期間内になんらかの処分その他公権力の行使に当たる行為をすべきにかかわらず、これをしないこと)に不服がある場合に、国民は、その是正を求めて、この法手続きにのっとって、行政の処分や不作為を是正させることが出来ます。
ちょうど、3月14日、東京・目黒区の保護者9人が、今年4月から認可保育園に子どもを預けることが出来ず、「仕事に復帰できない」「1億総活躍社会というが、私は仕事を辞めなくてはならず、活躍できない」とのべて、東京都と目黒区の「不作為(ふさくい=何もしないこと)」に対して「不服審査請求」を行ったところです。たいへん大きなニュースとなっておりました。
実際、報道によりますと、今年、都内の認可保育所に申し込んだものの、入れなかった乳幼児は、都内だけで2万6000人以上にのぼり、いわゆる「待機児童」となります。都民・区民のみなさんは「行政は、いままで、いったい何をやっていたんだ!」という怒りの声を「行政不服審査」というかたちに表したのだと思います。
こういうことが、新城市でも起きるかもしれません。
そこで第4号議案「新城市行政不服審査法施行条例」によりますと、国の法改正にともなって、不服申立ての「審理」を、これまで担当の「行政庁」が行う、とされていたものが、新たに、自治体の「審理員」によって検討される場合がある、ということになったのです。
そこで大きな問題になるのは、どういう人物が「審理」するか、という点です。
そして新城市の議案は、市長が、「審理員」を「任命」するとしています。
私は、質疑でも、「市長が任命すると、公正さ、公平さが損なわれるのではないか」という趣旨の質問をしたのですが、逆に、市長から「なぜ、公正さが失われるのか」という反論もされました。
私は、常識的な質問をしたつもりでしたが、もう少し、ていねいに指摘したいと思います。
昨年9月、「全国町村会」が取りまとめた「行政不服審査法の改正に伴う町村の対応について 」という冊子によると、各自治体におく「審理員制度」について、
「結論について予断を抱く、処分庁に有利に審理手続を進行しようとする意識が働くなどにより、審理手続の公正性が損なわれるおそれ 」、
そして万一、公正性が損なわれないため「具体的には、町村の職員OBや弁護士、税理士等の専門職を採用した上で、審理員に指名する方法が考えられる」と指摘しています。
東大の宇賀克也教授も、「審理員制度」設置について、「公正中立性の確保およびそ れへの国民の信頼の確保の観点」を強調しております。
振り返りますと、穂積市長になってから、各種の委員会「委員」や協議会「委員」、審査委員、評価委員会「委員」、事務「所長」など、特別職公務員が、大幅に増えました。彼らの任用は、ほぼ、すべて、市長の、「委嘱」または「任命」であり、市民の間から「なぜ、あの人が?」という声も、漏れ聞こえるようになりました。
そこで、私は、この第4号議案の、一番のポイントであります、市長の「任命」について、市長から任命された「審理員」の公正さを「議会の同意」で担保すべきではないか、と思って質問したわけです。この間、その点で、条文の変更は、ありませんので、この条例案では、私は、公正・公平な「審理員制度」とならない可能性があると考えまして、反対いたします。
以上です。(3月18日)
・・・・
みなさんは、どう考えますか?
ご意見などお寄せ下さい。
今日もご訪問ありがとうございます。
今回の議案は、国の法改正にともなう、地方自治体での「行政不服審査法」改正です。
反対討論を行う前に、僕は、委員会で質疑を行ないました。
質疑の主な内容は、以下の2点です。
第4号議案「新城市行政不服審査法施行条例」の制定についての質疑
行政不服審査法、この法律は、公権力によって、何か事件が起こり、例えば、国民・市民が被害をこうむった場合、それを救済・回復・保障を行政にもとめる手続法です。行政に対して不服を申し立てる、という意味の法律です。これは裁判ではないため、行政の政策によって救済・回復を求めることになります。
2014年に、政府は、抜本的に改正しました。平成28年4月から施行となります。
今回の抜本改正のポイントは、改正前は、不服申立ての審理は、担当の行政庁が行う、とされていたものが、改正後は、新たに「審理員制度」を導入することです。
その「審理員制度」について。
(1)本市の場合、(ア)特別公務員たる委員3人、(イ)市長による委嘱、(ウ)3年任期制(エ)日額報酬9000円、となっている。それぞれの根拠を伺う。
(2)「審理員」は、公平・中立が担保された人物でなくてはならず、市長の委嘱よりも、議会の承認をへる「議会同意人事」にすべきではないか考えるが、認識を伺う。
この質疑を踏まえて、以下、反対討論を全文掲載いたします。
・・・・
日本共産党の浅尾洋平です。
第4号議案 新城市行政不服審査法施行条例の制定に反対する立場から、討論します。
この議案は、国の「行政不服審査法」の施行にともなうもので、この国の法律内容は、第4号議案だけでなく、第5号議案、第6号議案、第7号議案、第8号議案にわたっております。ですから第8号議案まで、関連して、反対します。
さて、国が、このたび、抜本改正した「行政不服審査法」とは、何でしょうか。
総務省のホームページによれば、
①「行政庁の処分その他公権力の行使に当たる行為(許認可の取消し等)に関し不服がある場合」、
②行政庁の不作為(=ふさくい、法令に基づく申請に対し、相当の期間内になんらかの処分その他公権力の行使に当たる行為をすべきにかかわらず、これをしないこと)に不服がある場合に、国民は、その是正を求めて、この法手続きにのっとって、行政の処分や不作為を是正させることが出来ます。
ちょうど、3月14日、東京・目黒区の保護者9人が、今年4月から認可保育園に子どもを預けることが出来ず、「仕事に復帰できない」「1億総活躍社会というが、私は仕事を辞めなくてはならず、活躍できない」とのべて、東京都と目黒区の「不作為(ふさくい=何もしないこと)」に対して「不服審査請求」を行ったところです。たいへん大きなニュースとなっておりました。
実際、報道によりますと、今年、都内の認可保育所に申し込んだものの、入れなかった乳幼児は、都内だけで2万6000人以上にのぼり、いわゆる「待機児童」となります。都民・区民のみなさんは「行政は、いままで、いったい何をやっていたんだ!」という怒りの声を「行政不服審査」というかたちに表したのだと思います。
こういうことが、新城市でも起きるかもしれません。
そこで第4号議案「新城市行政不服審査法施行条例」によりますと、国の法改正にともなって、不服申立ての「審理」を、これまで担当の「行政庁」が行う、とされていたものが、新たに、自治体の「審理員」によって検討される場合がある、ということになったのです。
そこで大きな問題になるのは、どういう人物が「審理」するか、という点です。
そして新城市の議案は、市長が、「審理員」を「任命」するとしています。
私は、質疑でも、「市長が任命すると、公正さ、公平さが損なわれるのではないか」という趣旨の質問をしたのですが、逆に、市長から「なぜ、公正さが失われるのか」という反論もされました。
私は、常識的な質問をしたつもりでしたが、もう少し、ていねいに指摘したいと思います。
昨年9月、「全国町村会」が取りまとめた「行政不服審査法の改正に伴う町村の対応について 」という冊子によると、各自治体におく「審理員制度」について、
「結論について予断を抱く、処分庁に有利に審理手続を進行しようとする意識が働くなどにより、審理手続の公正性が損なわれるおそれ 」、
そして万一、公正性が損なわれないため「具体的には、町村の職員OBや弁護士、税理士等の専門職を採用した上で、審理員に指名する方法が考えられる」と指摘しています。
東大の宇賀克也教授も、「審理員制度」設置について、「公正中立性の確保およびそ れへの国民の信頼の確保の観点」を強調しております。
振り返りますと、穂積市長になってから、各種の委員会「委員」や協議会「委員」、審査委員、評価委員会「委員」、事務「所長」など、特別職公務員が、大幅に増えました。彼らの任用は、ほぼ、すべて、市長の、「委嘱」または「任命」であり、市民の間から「なぜ、あの人が?」という声も、漏れ聞こえるようになりました。
そこで、私は、この第4号議案の、一番のポイントであります、市長の「任命」について、市長から任命された「審理員」の公正さを「議会の同意」で担保すべきではないか、と思って質問したわけです。この間、その点で、条文の変更は、ありませんので、この条例案では、私は、公正・公平な「審理員制度」とならない可能性があると考えまして、反対いたします。
以上です。(3月18日)
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