2015年06月01日

新城市民の良識の勝利! ノーサイドはありえない!

昨日の住民投票は、投票率56,23%で選択肢1案9,759票、選択肢2案12,899票という結果となり、3140票という大差をつけて、選択肢2案の勝利となりました。

新庁舎建設の大幅な縮小・見直しです。やりました!

この勝利は、様々な市民の力が、大きな実を結んだ結果です。僕は、本当にうれしいです。

新城市民の良識の勝利! ノーサイドはありえない!
(本日の中日新聞の写真)

僕は、ちょうど1年半前、新城市の市会議員に当選しました。
初めての議会・一般質問から、新庁舎建設の縮小・見直しを訴え続けてきました。
しかし、当時から穂積市長と市議会は、僕の意見や提案を「政策としてはおよそ検討に値しない」として切り捨ててきました。

僕は、このまま市長案が強行されると、巨額の税金50億円が、大手ゼネコンの建設費につぎ込まれ、5階建ての巨大な庁舎は、新城市=「消滅可能性都市」の「墓標」になると危ぐしました。

穂積市長派・15議員は、なんでも賛成です。そして市民運動を敵視し、ある議員などは「新庁舎建設反対の立て看板は問題ではないか?」という質問をするレベルでした(下江洋行議員・平成26年6月議会)。

しかし新城市民は、穂積市長と市長派・15議員に負けませんでした。だまされませんでした。新城市の汚名を挽回したと思います。
中日新聞は「市民団体メンバー歓喜」という見出しをつけています。

穂積市長は、早くも「見直し案」なるものを6月議会に出すと言っているようですが、この間の「秘密会議」「非公開の打合せ」を繰り返し「わかりづらい投票用紙」の経過を知っているものとして、市長の政治手法には、警戒したいと思います。
市長は、見直しの基準を「49億700万円」にしているからです。見直し案は、いまだやぶの中なのです。

かなり長いですが、下記、平成26年3月議会の一般質問の「議事録」を一部貼り付けておきます。1年前です。全文と答弁は、市議会のホームページで見ることができます。動画→ http://www.shinshiro-city.stream.jfit.co.jp/?tpl=play_vod&inquiry_id=198

僕と穂積市長と、どちらの意見が正しかったのか、今回の住民投票で、市民のみなさんが、正確に判断してくれたと思っています。基本的な論点は、おさえていたと思います。

浅尾洋平議員 
 日本共産党の浅尾洋平です。通告書にしたがいまして質問をしていきたいと思います。
 私は議員になってまだ3カ月余りですが、今、市民の皆さんが穂積市長の税金の使い方に対ししっかりとした疑問、批判、意見を持ち、勇気を持ってぶつけ、市政を大きく変え始めているという印象を強くしています。例えば、八名地区の産廃問題は、市の説明会は連日満員、多くの市民が堂々と発言していました。私も参加しましたが、意見の大半が産廃反対でした。例えば、こんな声が上がりました。「県や市は法律で決まっていると言うが、私たちの主権はどこにあるのだ」、「この国に民主主義はあるのか」、「産廃施設が来るために我々地元の大切な土地を企業団地に変えたわけではない」。

 そして、極めつけの批判は、「新庁舎建設に50億円もかけるお金があるならば、企業団地を買い戻すお金に使ってほしい」。さらに「産廃問題は八名地区だけの問題ではない、新城インターに近い八束穂の企業団地にも産廃業者が来る可能性が十分ある。新城市も反対なら条件闘争ではなく、初めからきっぱり反対してもらわないと困る。中途半端が一番困る」。

 今、市民、新城市民の多くは「私たちの税金を市民のために使え。市長と市役所は市民の声を聞かずに事を進めるな」と声を上げて穂積市政の大転換を求めていると感じます。今、市民は長引く不況と消費税増税による消費物価の上昇で苦しい生活を強いられています。その中でうっかりミスの「もっくる新城」に6億円、新庁舎建設50億円、八束穂の企業団地に5億円など、大型箱物事業へたくさんの税金を使おうとしています。

 このような巨額の税金があれば、子どもの医療費の無料化、18歳までの拡大、市民病院の医師・看護師の確保、国保税1万円の引き下げ、学校給食の無料化など新城市に住んでよかったと、子育てしやすくするなら新城で、そういう市民の暮らし応援、福祉・教育、つまり人口を増やすための予算が十分に組めるのです。私は日本共産党の議員として市民の声を届け、住民の立場に立って質問に入ります。

 1、新庁舎建設についてです。
 国立人口問題研究所は、10年後の新城市の人口を4万3,000人と予想し、20年後の2035年には3万9,000人と、4万人を割ると発表しました。人口減少時代に国の借金は1,000兆円を超えました。さらに、愛知県の借金は県民一人当たり80万円に上ります。

少子高齢化と財政難という二つの課題を私たちは子どもや孫のために解決しなければなりません。果たして総額50億円、5階建て9,000平米という巨大な新庁舎の規模の妥当性に市民から疑問と不安、見直しの声が多く出されていることから、以下の4点を伺います。
 (1)昨年の選挙結果は穂積市長の支持は半数であった。市当局は12月の議会の私の質問に対して、説明不足、誤解があると答弁しましたが、具体的には何が説明不足、誤解だったのか伺う。
 (2)新庁舎のランニングコスト、維持管理費を示した資料から、現庁舎にはない新しい設備がたくさんあるが、その設備に係る内容と総額予算を伺う。
 (3)市民から新庁舎の付替道路は危ないという指摘の声が建築予定地にある東入船の住民の方を中心に根強くあります。現庁舎と体育館との間のしっかりした道、桜淵に続く閑静な一本道は歴史と文化にあふれた大切な道だと思います。学校のグラウンドに隣接しており、各種の行事、お祭りや桜まつりなどで広く使われている市民の安心安全の象徴の道です。その入口を壊して新たに道を付け替えるという計画ですが、警察の協議の結果も含めて見解を伺います。
 (4)新庁舎建設を手がける建設会社の選定方法と地域経済の活性化の影響について伺います。
 以上4点です。

→部長答弁

浅尾洋平議員 
 それでは、再質問のほうに入らせていただきます。
 (1)のほうで、説明のほうを引き続きしていくというように言われましたが、これまで市は、先ほども答弁がありましたが、市民会議、ミニ集会40カ所、基本構想の発表後、今年に入って17カ所、18カ所の説明会、「ほのか」での特集や広報など、ずっと説明してきております。ところが、お金をかけ過ぎ、広過ぎるという声がいまだに後を絶たないのはなぜでしょうか。

1カ月前に行われた2月10日、鳥原児童館で開かれた説明会で出された見直しを求める市民の意見は傾聴に値すると思いますので、紹介します。
「欲しいものは欲しいかもしれんが、どこまで我慢してスリム化していくかが大事である。鳳来、作手でも庁舎建設の計画があったが、人口も減少し、広域連合化で仕事も合理化されていく。そういった状況の中で総務省から新庁舎7,000平米という面積基準が出ていると聞いている。

しかし、現状は9,000平米であり、スリムどころか膨らんでいる。この基本構想の趣旨や人口減少、職員数の合理化などに反して9,000平米になった合理的な理由が欲しい」とあります。つまり、合理的な説明ができていないのは市長と市側なのです。市民の誤解ではありません。

 繰り返しますが、人口は毎年400人から500人ずつ減っていく。片や借金は大型事業で増えていく。さらに市役所の職員数と事務能力は合理化され、どんどん縮小していきます。現行の新庁舎建設はどう考えてもおかしいと言っているわけです。これに新城市は正職に臨時職員を加えたり、市民スペースを加えてみたりして9,000平米が必要だと答弁しております。これは人口減少の10年先、20年先の新城市を見据えた答弁になっていません。

私は穂積市政に反対した市民の声こそ新庁舎反対の明確な根拠があることを指摘して、次のランニングコストの質問に入ります。
(2)の答弁ですが、ほとんどがソーラーパネルの費用に6億円かかることがわかりました。それでは、庁舎の比較として新庁舎のほうが安くなるということは言えません。つまり、維持費に注目すれば安く見える光熱費の削減、その裏には省エネ設備費にソーラーパネル等に6億円かかっています。例えば、そのソーラーパネルの費用を保証期間20年として減価償却費と考えた場合、維持費はおよそ毎年幾らコストが増えるのかお伺いします。

→部長答弁

浅尾洋平議員 
ソーラーパネル自体の減価償却費というような概念でちょっと考えさせてもらったのですが、6億円大体かかるとしまして、それが保証期間20年ということにすれば、割れば大体毎月3,000万円のランニングコストがかかってくるということになるのですが、今後そういったことを考えた上で、新城市の人口も税収も減少していく中で年間3,000万円かかっていくソーラーパネルは必要ないと思っています。市民への大きな負担となるのではないでしょうか。

 ここで提案したいのですが、今後20年間にわたり毎年3,000万円のソーラーパネルに使うお金の財源があるなら、そのうち2,300万円を18歳までの子どもの医療費の無料化の拡充に使い、残り700万円分をパネルに使うのはどうでしょうか。パネルの枚数は減りますが、少子化対策と省エネ対策の二つの事業が20年間も実現することができます。市長のお考えを伺います。

穂積亮次市長 
今の浅尾洋平議員のご指摘は、お金の計算としてこの額をこういうように持ってくれば成り立つではないかというお話としては成り立つと思うのですが、政策としてはおよそ検討に値しないものだというように思います。

浅尾洋平議員 
次の質問にまいります。
(3)の付替道路案の警察との協議の内容を今、おっしゃってくれましたが、私は結局新庁舎建設に伴う9,000平米ありきの新城市の一方的な押し付け道路だと思っています。何といっても現地で長く暮らしている東入船の皆さんが、歩行者、自転車、車の動きが複雑になり、事故が起こる危険性があると言っているのです。
何といっても、道路沿線の住民の方8割の方が反対しているのです。城跡、石垣、石組みが残る歴史ある桜淵線を50億円、5階建て9,000平米の巨大な新庁舎のためにこうした道路を変えていく。毎日、生活道路として利用している地元住民の不安、疑問、批判の声を市の説明会で説得できていないのではないでしょうか。こうした地元の市民に声を傾けないで建設した庁舎は、市民から愛されないものになりかねないということを指摘して、次の質問にまいります。

(4)では、日本共産党はまちが持続する社会になるためには、地元の業者を中心に庁舎建設を企画・施行することが大切だと提案しています。こうした質問をした理由は、例えば新城市内に大型の小売店が二つあります。一つの大型店は昭和55年から進出しており、もう一つは最近の進出です。こうした大型店は利便性が高い一方で地元を循環する資金を吸収し、引いては新城市外の外の本店、本社に流れていくからです。

もちろん私も日本共産党も大企業や大型小売店を全く否定しませんが、新城市中心市街地を疲弊させている大きな要因がこの大型小売店の進出にあるという認識が必要だと思ったからです。

このように考えますと、今回の50億円という税金は新城市の地域活性化につながるのかどうか、私たちはどうしても把握する必要があります。この事業で一体新城市内には地元・経済・地域に幾ら残って、市外に幾ら流出する試算や、そういった調査はありますか、伺います。
 ないなら、ないでいいです。

部長→答弁

浅尾洋平議員 ありがとうございます。
私はそもそも、なぜ当初から新庁舎建設計画を地元の業者との共同事業として考えなかったのか疑問です。
 実は長野県の飯田市、ここは人口10万人ですが、今、新庁舎の工事が始まっています。昭和37年に建築された庁舎は老朽化がひどく、日本共産党飯田市議団は建設に賛成する立場から、市民の皆さんの声を市政に届けたといいます。

その結果、飯田市は平成23年8月までに2回、基本計画を見直し、総事業費は80億円あったものが45億円に、低層3階建て、大きさは8,000平米、更地から新築することをやめて、まだ使える庁舎を残し、そして、地元建築会社に依頼した。反対する市民はほとんどおらず、議員は「地元が潤い元気になります」と言っていました。

これが本市の人口2倍に当たる10万人都市の新庁舎なのです。私は飯田市を目安に、本市の東庁舎を残して、基本設計を今のスペースに収まる地元業者で建設できる3階建ての規模で、身の丈に合った庁舎に見直すことを提案して、次の大きな2問に行きます。

以上です。

みなさんは、どう思われたでしょうか。

今日も、ご訪問ありがとうございます。

同じカテゴリー(政治)の記事画像
【議会報告できました!】3月議会の報告です!
新城市の個人情報、どう守る? 除外申請の新しい一歩
新城市の国保税値上げ予算に反対する理由
市民の声が届かない予算!令和7年度当初予算の問題点と私の反対討論
物価高の中で負担増!国保税の値上げに反対します
市民に国保税値上げを押しつけ、市長の手当アップは納得できない
同じカテゴリー(政治)の記事
 【議会報告できました!】3月議会の報告です! (2025-05-03 11:03)
 新城市の個人情報、どう守る? 除外申請の新しい一歩 (2025-04-17 22:55)
 新城市の国保税値上げ予算に反対する理由 (2025-04-10 19:02)
 市民の声が届かない予算!令和7年度当初予算の問題点と私の反対討論 (2025-04-02 12:24)
 物価高の中で負担増!国保税の値上げに反対します (2025-03-27 22:34)
 市民に国保税値上げを押しつけ、市長の手当アップは納得できない (2025-03-24 16:52)
Posted by 浅尾洋平 at 22:14 │Comments(0)政治消滅可能性都市の問題新庁舎建設問題
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。


< 2025年05月 >
S M T W T F S
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
過去記事
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 26人
プロフィール
浅尾洋平
浅尾洋平
浅尾洋平(あさお ようへい)

1977年生まれ。
千郷小・千郷中・豊川高校卒
豊橋市立看護専門学校卒
1998年〜2009年豊橋市民病院、育児休暇取得。救命センターICU・手術室を経験
2009年〜2012年新城市民病院で看護師として勤務し退職。JPTEC認定取得(外傷病院前救護処置)
2011年度 新城市省エネコンテスト 削減率部門第3位受賞。日本共産党新城市福祉・子育て対策室長 2013年 新城市議に初当選し 現在3期目。
家族は妻、1男1女