2022年10月28日

高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)

9月議会の第94号議案 令和3年度新城市一般会計決算認定に反対しました。

反対の主な理由は、人口減少が進み、財政の歳入が減っている中で、市債残高が約424億円にのぼること。この金額が、この15年間、ほとんど減っていないことが驚きです。市民に借金がのしかかります。

最近では、物価高騰の中で新城市の水道料金の利用料値上げの話も出てきています!これでは、市民の暮らしがドンドン苦しくなります(怒)!

また、子どもの数が減る中で、赤字続きの高速バス事業や、1日に3500食もつくる学校給食共同調理場建設に約40億円もかけるという公共事業の問題です。私は、今ある各学校の使える給食室を使って「自校方式」を維持するべきだと考えます。
かなり長い討論ですが、最後までお読みください。
給食センター化は、万が一、食中毒・異物混入や災害・改修工事の時、子どもたちの健康被害や全給食の停止が一斉に起きるおそれがあります。
私の反対討論の主な内容は以下のとおりです。

・・・・

日本共産党の浅尾洋平です。私は、第94号議案「令和3年度新城市一般会計決算認定」に反対する立場から討論を行います。私が反対する理由は、本市が、令和3年度予算大綱で説明した目標、「持続可能な自治体経営への加速を促す」という状況にいたっていない、と考えるからです。

第一に、本市の財政です。決算を見ますと、令和3年度の歳入は327億で、令和2年度と比較して89.8%です。歳入全体として減っている。一方、公債費の元金は、年々増え続けています。市債残高は、令和2年度で約424億円です。合併後の平成19年度が429億円ですので、この15年間、ほとんど減っていません。家計でたとえると、収入が減っているのに借金は増えており、減っていないという状況です。このままでは破産というところで、唯一、増えているのが、貯金にあたる基金です。決算では、前年度から約7億6千万円も増えて、76億円を超えました。これら総じて、新城市の財政力を示す財政力指数(R3の単年度は)0.52は、愛知県下の市のうちワーストワンです。
高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)


こんな財政で、持続可能な自治体経営が加速するはずがありません。借金は減らし、貯金は溜め込まない。やはり魅力ある町づくりで人口を増やし、地域経済を活性化することで財政力を高めていくことが必要ではないでしょうか。

第二に、令和3年度までの大型公共事業に対する評価であります。新城市が、深刻な人口減少のもと、強力に推し進めたのが「大型ハコモノ事業」です。主なものだけでも、新城駅前エレベーターの設置、 桜淵公園再整備、 新庁舎建設、鳳来総合支所建設、
そして、いま市民の間で大きな議論が起きている約40億円近い「学校給食共同調理場建設」であります。こうしたハコモノ事業の積み重ねが、市の借金を増やしてきていると考えます。果たして、子どもが増えない将来設計のもと、新城の宝である自校方式をやめ、センター方式を進めてよいのでしょうか。私は、絶対に反対であります。各学校の給食室を改修し、調理員さんの時給を1500円にあげることが、本市の食育を発展させると考えます。

第三に、令和3年度の各事業に対する評価であります。主なものだけ、問題点を指摘しておきます。
まず、新城公共商社推進事業です。425万円の予算を執行していますが、私が質疑のために、議事録や「事業者カルテ」などの資料請求を行ったところ、市は「立ち入った課題を話し合うことから」議員に提供できる議事録も、カルテの資料も提出できない、ということであります。

高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)

これでは、この公共商社なる事業が、何をやってきたのか、これから、どういう方向性で進むのか、まったくわからないではありませんか。本市の経済活性化のためならば、商工会との連携が必要ですし、事業者の相談事業に力を入れる方が、私は意味があると思います。コロナ禍で、疲弊する地域経済を立て直すという観点からも、本事業は、税金の無駄遣いだと思います。
スピーディーな問題解決をしなければならないのです。対象企業は50社中11社だけのカルテ作成は遅いと思います。また、カルテ作成からの基準に外れた会社は不公平感が出るのではないでしょうか?
私は、地域経済の立て直しの課題は、人口が減少するなかでの「後継者不足」だと考えています。結局、新城市を魅力的な町に作り変え、人口を少しずつ増やしていくことこそ、必要なことだと思います。

次に、高速バス事業です。目標値4万5000人に対し、実績値が1万2157人にとどまり、需要が伸びません。平成28年からスタートした事業は7年目を迎え、穂積前市長は「ポテンシャルが高い」などと言い続けてきましたが、結果は、令和元年の1万3422人をピークに頭打ちです。利用者が、市が掲げる目標4万人を超えた年はありません。今年も、乗車人数は1台あたり5.6人です。年間の予算は2100万円以上です。赤字補てん分は575万円。これまで国の補助金、市税が、何千万~何億円も投入されてきました。

高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)

市民から「空気を運んでいる」と厳しく批判されている事業は、来年度は中止していただきたい。高速バスにジャブジャブ注ぎ込む税金は、老朽化した学校校舎や給食室の改修、高齢者の福祉・介護に回してほしいと思います。あるいは、自営業者や農家さんを応援する支援事業に振り向けるべきだと提案します。

3つ目は、子供の数が減っていることです。母子保健事業の中で、私が資料請求した、過去5年間の「母子健康手帳」交付数を紹介します。平成31年の241冊をピークとして、令和3年は、なんと164冊、つまり100冊近く減っています。母子手帳が減っているということは、本市の子供の数が減っているということではないでしょうか?例えば、令和3年度の子供の数を、164人としますと市内小学校13校で、単純計算で割りますと、1つの小学校の1学年は12人であります。
このような本市の人口減少の深刻さを皆さんと共有し、新城市が消滅しないように、魅力ある町づくり、新城市で子育てしたいと思えるような政策を打ち出していくべきです。

高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)

令和3年度の子育て施策については、兵庫県明石市のような成果と比較すると、やはりまだ不十分であると思います。
最後は、やはり、学校給食施設整備費・学校給食施設改築事業費の約9834万円であります。総事業費は約40億円の見込みです。この40億円、先の住民投票まで突き進んだ新庁舎建設の総事業費と同じであます。私は、子供の数が激減し、6年後に小学校に入学する新1年生が、160人という将来を考えたとき、本当に1日3500食分を生産する巨大な給食工場が必要なのか、改めて、みなさんに問いかけたいと思います。

今後の児童と教職員の数予測
高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)

私は、今ある自校方式を守り、生かすことをオススメします。今の給食室は、小規模なので、地元の事業者さんに老朽化の修繕や建替えもお願いできます。地元の農家さんと各学校が契約し、地元の安心安全な農産物を活用することが出来ます。給食調理員の時給を大幅アップすれば、雇用にもつながり、持続的な地域経済の活性化になるでしょう。一方、センター方式は、委託会社が「儲けの資本主義」に走るでしょうし、毎日3500食の食材を発注するには「安かろう悪かろう」と言われる加工品の大量購入になるのではないでしょうか。

今回、私は、決算に関わる図面や敷地造成工事の図面を請求しました。しかし市は、入札などに関わるなどの理由で、議員・議会に提出しませんでした。これでは、正確な質疑が出来ません。専門家の方に聞きますと、図面を見ただけでは詳細な入札金額まではわからないと言います。市は、なぜ、図面を、議員に出せないのか、その理由がわからない、と言っております。たいへん不可解です。図面を踏まえた、質疑が出来ず、議論は深まりませんでした。

これまでも、本事業をめぐっては、市が公文書をなくしたり、県の土地なのに勝手にそこを含めた基本設計を作ったり、ズサンかつ信じられないミスを繰り返してきました。令和3年6月には、市は、学校給食共同調理場の職員駐車場の土地について「公社の土地を利用するので、無償で借りられる」旨「メリットだ」と議会で説明していました。しかし結局、市が3522万円で買うことになったわけです。無償でメリットがあると説明してきたものが、まったくの反対ではありませんか。

この様に、次から次へ、市の説明とは逆のことが起きています。おそらく、約4千万円ほどの税金が、余分にかかっているという指摘もあります。

先程の、図面資料についてですが、結局、昨日の夜7時30分頃。当局から図面資料が、急に提出されました。出した事は評価しますが、図面が昨日の夜に出されても、図面をもとに質問する機会はありません。なぜなら今日で会議が終わる予定で、討論の日だからです。正式な議会の質疑を行う日程に、資料が間に合わないやり方は、議会軽視だと言わざるえません。

こちらが、急きょ提出された資料です。
高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)
高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)
高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)
高速バスの平均乗車人数は5・6人!(令和3年度の決算に反対)

私は、到底、認められない市行政だと思います。市は資料を出さなっかったり、出したりと、このままでは、議員として市政をチェックすることが出来ません。今年3月議会の附帯決議に明記された、(2)の丁寧な事業説明を積極的に行うこと。に、いまの市行政は反すると考えます。
以上、私は、反対の理由をのべまして、討論を終えたいと思います。
ありがとうございました。

・・・・・
討論者
賛成討論  佐宗議員
反対討論 カークランド議員  山田議員 浅尾議員

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Posted by 浅尾洋平 at 11:51 │Comments(0)政治議会活動日誌
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プロフィール
浅尾洋平
浅尾洋平
浅尾洋平(あさお ようへい)

1977年生まれ。
千郷小・千郷中・豊川高校卒
豊橋市立看護専門学校卒
1998年〜2009年豊橋市民病院、育児休暇取得。救命センターICU・手術室を経験
2009年〜2012年新城市民病院で看護師として勤務し退職。JPTEC認定取得(外傷病院前救護処置)
2011年度 新城市省エネコンテスト 削減率部門第3位受賞。日本共産党新城市福祉・子育て対策室長 2013年 新城市議に初当選。2017年 新城市議に当選し現在2期目。
家族は妻、1男1女