2022年04月08日

3月議会一般予算に反対討論を行いました。

今日は、3月議会の一般会計予算について、反対討論を行った内容を以下にアップします。よろしくお願いします。

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第16号議案 令和4年度新城市一般会計予算について、反対の立場で討論します。日本共産党の浅尾洋平です。

下江新市長のもと、はじめての令和4年度の予算規模は、

一般会計 240億 円
特別会計 63億8,430万5千円
企業会計 91億5,837万6千円

総計 395億4,268万1千円です。

市長は、新型コロナのなか直近の企業収益などを踏まえたと言っていますが、令和3年度予算案より、総額で11億円ほど増えています。

歳入を見ますと、市税の総額は、前年度比わずか0.6%増の70億8,500万円。個人市民税も0.6%減の22億円。
固定資産税は、新増築家屋・新規設備投資の状況を見て、前年度比1.5%減の37億円を計上しました。

法人市民税が、前年度比27.8%増の4億円と見積もっていますが、コロナ対策の協力金が課税対象となるという指摘もあり、私は、楽観できないと思います。

国の地方譲与税、地方消費税交付金、地方交付税など、国や県からの、いわゆる「依存財源」が増えていることも注意が必要かと思います。




私は、新年度予算を見まして、新城市の人口が減り続け、自営業者さんもコロナで打撃を受けるなか、いよいよ市の自主財源の減少が本格化しているのではないか、と感じます。
市税が減っていく、地域経済がジリ貧になっていく。そんな危機感を持ちます。

しかし、歳出の分野を見ますと、今こそ、人口減少に歯止めをかける、市民の暮らし応援の政策を思い切って行うべきところ、なぜか、穂積市政が残した不要不急の事業費や、税金の使い方として見過ごすことができない巨大ハコモノ事業費を計上しております。

私は、行政を監視し、税金の使い方を厳しくチェックする議員として、歳出の分野で、問題だと考える4点、指摘します。

まず、高速バス事業2430万円です。
市は、今の実証本格稼働を9月で終えたあと、令和5年~の運行の是非を総合的に判断すると言っています。新年度は「ジブリパークに期待!」という印象を受けますが、これまで何年間にもわたり、乗車平均人数は1桁です。
令和3年は5.5人です。



しかし、よく考えていただきたい。
深刻な人口減少、少子高齢化の本市で、高速バスを使って名古屋やジブリパークの長久手まで何回も往復する方は少ないと思います。
(令和2年度の出産数は16件)




国民健康保険税に加入する市民の平均所得は、110万円前後であります。(1人当りの平均額95,630円)いま本市に必要な政策は、例えば高齢で運転できない方、集落が消滅に近い地域にお住まいの方、いろんな事情で「買い物困難」「医療機関に通えない困難」を抱える方々の地域に、Sバスを乗り入れて、さらなる充実をさせていくことではありませんか。
高速バスの予算2400万円あれば、同じような過疎地域で共同運営する「あいのりタクシー・バス」実現の調査研究費に振り替えてもいいと思います。
又は、脳外科の常勤医師が4月からいなくなる中で、市民は不安になっています。市民病院の医師を招聘する予算や、市民病院の充実の為のお金に当てるべきだと思います。

2点目は、学校給食改築事業・学校給食共同調理場運営事業、合わせて約7800万円の予算であります。




市は今後、学校給食を自校方式をやめ、市内17ヶ所の給食室を壊し、一括調理・配送方式を強行する構えであります。
将来、共同調理場、給食工場で1日3500食をつくるといいます。今回、その給食を作る業者をプロポーザル方式で選定する予算も入っています。

私は、いま一度、市民の声を聞いた上で、計画を見直し、なんとしても新城市が誇る「給食の自校方式」を守りたいと思っています。

これまで、市議会の質疑で、多くの問題が明らかになりました。
1つ、決定過程の中で、市民の声を聞いていないこと。
2つ、本事業の総事業費・概算費用を未だに明らかにしていないこと。
3つ、本体建設の基本設計の参考見積もり書という公文書を紛失したこと。
4つ、東畑建築事務所との契約書・仕様書の中に市内17校の受け入れ施設「実施設計」委託が、ミスで入っていたこと。
5つ、市の土地だと思っていた建設予定地に、愛知県の土地があったこと。
6つ、いまだに建設予定地の土地が購入できていないこと。

数え上げれば、キリがありません。こんな杜撰な計画を進めることは、到底、許されません。

今議会の山田議員の一般質問では、学校給食センターの基本設計、入札方法、実施設計の入札における質疑で、市は、答弁を2回も訂正しました。いま市民から「結局どういう入札だったのか?」「市の答弁は二転三転してわからなかった」との苦情が来ています。

私も代表質問で、2転3転した不可解な決定過程を明らかにしました。校長会の要望、親子方式の決定が180度ヒックリ返ること自体、信じられません。  
この10年間で、各学校給食室の自校方式を守るため、定期的に修繕をしっかり行ってきてなかった。現場の声を聞くと、市は何十年も冷蔵庫や調理器具が更新されていなかったのです。各学校の修繕費や予算が足りなかったと思います。また、決定過程で市民の声を聞いて来なかった事が、今の大きな問題となっていると思います。  

3点目は、八名地区の地域自治区予算です。具体的には、八名こども園のブラインド設置と法面の防草シート工事費用168万円、また八名小学校のトイレットペーパーホルダーの取替修繕・工事費21万円については、本来、市の学校管理費・教育予算で支給するべきではありませんか。もはや自治区予算が本来の目的・趣旨からはなれて、地域のこども園・小中学校の修繕費に使われる状況になっている気がしてなりません。市は、明確に予算項目を再検討するべきです。やはり、私は、各小中学校の修繕費が足りないからこうした問題になると思います。自治区予算を削って各学校の教育費や管理・修繕費を増やすべきだと要望します。




4点目は、新城インター企業団地2期事業です。旧鈴木養鶏場の跡地に、企業団地を作る方向で、用地利用の目的を決めているようですが、コロナの影響や人口減少で、果たして企業誘致が成功するのでしょうか。企業団地の造成費用の総額も示されていないのに、4億円を超える費用で土地を買ったため、果たして収支はどうなるのでしょうか。
ここでも、予算質疑で明らかになりましたが、土地利活用の決定過程で、市民の声を聞いていなかった点が、気になります。又、土地をめぐる購入費用が適正だったのか、市民から行政裁判も始まっています。市の歳出について市民から疑念を持たれております。





最後に、残念な点では、学校給食の公会計化の事務移行の予算化がないことです。早急に公会計化を行うことを求めます。

以上が主な理由です。特に高速バスは不要不急の事業であり、給食センター化の計画では、市の度重なる答弁の変更があり、内部の手続きにミスが多くあり、市民への説明が担保されていいない中での、予算計上では市民に理解が得られないと考えて反対討論とします。


Posted by浅尾洋平 at19:54Comments(0)政治活動日誌議会


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プロフィール
浅尾洋平
浅尾洋平
浅尾洋平(あさお ようへい)

1977年生まれ。
千郷小・千郷中・豊川高校卒
豊橋市立看護専門学校卒
1998年〜2009年豊橋市民病院、育児休暇取得。救命センターICU・手術室を経験
2009年〜2012年新城市民病院で看護師として勤務し退職。JPTEC認定取得(外傷病院前救護処置)
2011年度 新城市省エネコンテスト 削減率部門第3位受賞。日本共産党新城市福祉・子育て対策室長 2013年 新城市議に初当選。2017年 新城市議に当選し現在2期目。
家族は妻、1男1女