2020年05月18日

臨時議会の報告①市バスの重大事故、1枚400円(?)の布マスク事業。

5月14日、新城市議会の臨時議会が開かれた。 
午前10時に開会するも、いきなり暫時休憩へ。市長、副市長ら執行部は驚きの表情。
議会運営委員会が開かれて、山田・澤田の2議員から不信任議案6本が提出された。議運の一部議員から「緊急性がない」との意見があがった。しかし傍聴者や他の議員からは、不信任案の対象者(議運の全メンバー6人中4人が該当!!)が、議案の緊急性の有無や議事に入れるかどうかを決めるのはおかしい!との声があがる。「やるなら(対象議員を)除斥して審議をするのが当たり前だ」との声も出てくる。結局、不信任決議案は議事日程の最後に入れることになる。

私は、新城市議会の底なしのモラルハザード(倫理喪失)を痛感する。

午前11時、臨時議会再開。
◎議案審議
◎専決処分
専決の報告第1号。
市営バスが無人で走行し、相手方の物置を全損させたという信じられない事案があった。物置の補償金額は45万8990円。
(ちなみに、市バスの修理費は231万7568円)
資料と質疑を通して、次のような状況が判明。
市バスの運転手が、指定の休憩場でない所で、市バスを停車させ、自動販売機で飲み物を買ったことが原因。運転手のサイドブレーキの引きが弱く、バス車両が無人のまま県道に出て、壁に当たり方向が変わり、民家の物置に衝突して停車までに90m近く走行した。恐ろしい。

臨時議会の報告①市バスの重大事故、1枚400円(?)の布マスク事業。

事故報告書から事故発生状況と事故の原因
臨時議会の報告①市バスの重大事故、1枚400円(?)の布マスク事業。
しかも当該運転手は、過去に同じようなやり方で何回か飲み物を買いに行っていた事。また、運転手が所属する「西三交通」は過去に、市に対して「虚偽報告」し、運転手が乗客に暴言を吐いていた事実も質疑の中でわかった。本当に驚くべき事案である。
市バスとはいえ、市が委託したバス会社が起こした事故である。

今回の質疑で感じたことは、過去に同じようなケースがあり、それを放置していると、人命にかかわる大事になりかねないということだ。私は、市議会で、公用車の事故の報告があるたびに、何度も指摘してきた。原因と再発防止策を訴えてきた。しかし今回のような重大事故を防げなかったのは、なぜか。新城市政にかかる深い体質やシステム・構造の問題かもしれないと思い、質疑した。

私は、市と「西三交通」に厳しい処分を求めた。
市は、競争入札で「西三交通」に委託したとのことだが、競争入札では「安かろう悪かろう」になるのではないか。市民の生命を預かるような公共サービスの委託は、安さだけを追求するべきではない。

◎予算専決
★定額給付金10万円の制度の申請
市民から「遅い、遅い」と言われてるが、職員は頑張ってやっている。
作業が遅れている一番のネックは「封筒が足りないこと」。市が発注をかけても封筒が入らないので苦慮している、とのこと。
オンラインの給付申請は、すでに230件ほどの市民が行っており、トラブルは起きていない。
給付申請の期限は3か月、市としては「8月中旬まで」に申請を行ってほしいと呼びかけている。
また目が見えない方をはじめ、さまざまな障害をもっている方、自分で申請できない方などは、同居人や代理申請でも可能です。

★市長・副市長・教育長の期末手当30%減額について
なぜ30%減額なのか。その根拠は、ある程度の事業を進める予算として150~200万円を捻出すること。
私からは新型コロナ影響による生活支援に使うための「基金」の創設を提案した。市は「検討したい」と答弁。

今回の3役の30%減で170万円の削減となります。
臨時議会の報告①市バスの重大事故、1枚400円(?)の布マスク事業。

◎補正予算案
新たなコロナ対策を期待していたが、市の独自政策は、ほとんどなかった。恥ずかしい。
市の答弁は、「近隣の市町を参考に考える」というレベル。
私は、市民の暮らしや営業の実態をつかんでいるのか、と腹立たしく感じた。

「学校教育費」の中で、子どもたちにマスクを買う予算が計上されていた。その数、なんと7400枚。
私が、概要を質疑をすると、①布マスク、②発注は、まだこれから。③布マスク1枚の単価は400円。市は「一番高いときの単価で、発注時点では安いところに直します」と答弁。傍聴者から「それは高い!」「国と一緒じゃん!」との声が飛んだ。私も質問をしながら、新城市政と安倍政権のやり方が重なって仕方なかった。

臨時議会の報告①市バスの重大事故、1枚400円(?)の布マスク事業。
ここでは特に、議員の質疑の大事さを痛感!!

学校配布用マスクとともに、小中学校の手指消毒剤などの備品整備費もありました。これは、各学校で生徒や先生の手指消毒で使うとの事が質疑で明らかになる。

そこで、私は、「この手指消毒液が無くなった場合は、間違っても各学校のお金で補充してくださいと言わないように!」「各小中学校はお金がないから、絶対に市が責任を持って消毒液の補充整備をしてください」。と念押し!市は約束すると答弁。

そして、今回は、誰が見ても、布マスク1枚400円とした市の予算案は高すぎる。これを、議会で追求することで発注時に再検討すると言うことも約束できたので良かった。1円でも、市民の税金の無駄使いを防ぐチェック役で頑張ります。


私は、市内で稼働する工場の声、商工会議所の「要望書」「アンケート」の声を伝えた。しかし鈴木議長から「議案以外の話だ」と言われて市の答弁を阻まれた。議員の質問権は、最大限保障されなくてはならないのに、議長の議事運営には不満が残った。

他の議員の質疑では、滝川議員がよかった。定額給付金10万円の基準日をただした。大府市が行った裁量を本市でも行うように、とのことだが、基準日4月27日の時点で住民基本台帳に登録されている人が対象となるため、4月28日以降に生まれた子どもは対象外。人口減少の新城市では、子どもを大事にすると市長は言ってきた。 基準日切られるのは、これは不公平だろう。大府市は来年3月31日までに誕生した新生児については市独自で「臨時特別出産祝金」として給付することを決めた。 私も、市は柔軟に考えるべきだと思った。

結局、穂積市長は、新型コロナ対策で、市独自の施策をアピールすることは出来なかった。安倍政権の「アベノマスク」(布マスクを配布すること)と同レベルの対策に約325万円(学校配布・布マスク1枚 単価400円)を計上することしか出来ないようだ。

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Posted by 浅尾洋平 at 19:20 │Comments(3)政治活動日誌
この記事へのコメント
詳しいレポートとても参考になりました。

新城市議会あいかわらずおかしいですよ。「午前10時に開会するも、いきなり暫時休憩へ」?? 「不信任案の対象者(議運の全メンバー6人中4人が該当!!)が、議案の緊急性の有無や議事に入れるかどうかを決める」?? 

しばらく前に議会改革がどうのこうのと言ってませんでしたか。これが改革の結果??

「鈴木議長から「議案以外の話だ」と言われて市の答弁を阻まれた。」って、せっかく商工会議所アンケートや工場など現場の声を聞くチャンスを議長はなぜ阻止する必要があるのか。なにか後ろめたいのか、浅尾議員を抑えつけようとしたのか。

マスク1枚400円(どこからぼったくりマスクを買う?)って市長の発想が貧し過ぎです。もうマスクは出回り始めているし、手作りマスクも作ってる人多いです。325万円マスクを配るお金はもったいない。自分の懐が痛むんじゃなくて税金だから、そういう無駄なことをするんですね、きっと。

市長はじめ3役の期末手当を30%減らすのは当然でしょう。それにしても、新城市3役のお給料は、ずいぶん高いじゃないですか。問題だらけ、赤字財政の市でこんな高給もらえるのおかしいです。

それで、「市の答弁は、「近隣の市町を参考に考える」というレベル」なんですから、ぜんぜん市民のほうを向いてないですね。ほんと新城市政には幻滅です。

こういう情報は表に出てこないので、浅尾議員のブログは貴重な情報源です。今後とも発信を続けていただけるとありがたいです。
Posted by 市民A at 2020年05月20日 08:26
豊川市の市長はHP上の動画でコロナウィルス対策の豊川市独自の支援策を公開した。
保育所などでの8ヶ月の給食費の無償化、全市民への商品券の配布、市街化区域の住人への都市計画税の引き下げ等々。どれも具体的施策を市長自らの言葉で語った。
比べて新城市はどうか。一般市民に対しての新城市独自の支援策はHP上を探しても、何一つ見当たらない。
Posted by NH at 2020年06月09日 08:50
知人から名古屋⇔新城の高速乗り合いバスが再運行していると聞いて驚きました。調べてみると、名古屋市内のコロナウィルス感染者は6、7月の約一か月半(12日まで)で15人もの新たな感染者が出ています。
このような状況で高速バスの運行を続けるのは医学的にも非常に心配です。

新城市民病院ではいまだに医療用のマスクが不足しています。
二月の末からこの4ヶ月半の間に市はコロナウィルス対策をどのように行ってきたのでしょうか。
周辺の市に比べて危機感が足りなさ過ぎです。
Posted by 医療関係者 at 2020年07月13日 09:03
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プロフィール
浅尾洋平
浅尾洋平
浅尾洋平(あさお ようへい)

1977年生まれ。
千郷小・千郷中・豊川高校卒
豊橋市立看護専門学校卒
1998年〜2009年豊橋市民病院、育児休暇取得。救命センターICU・手術室を経験
2009年〜2012年新城市民病院で看護師として勤務し退職。JPTEC認定取得(外傷病院前救護処置)
2011年度 新城市省エネコンテスト 削減率部門第3位受賞。日本共産党新城市福祉・子育て対策室長 2013年 新城市議に初当選。2017年 新城市議に当選し現在2期目。
家族は妻、1男1女